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入れ歯の悩み

総入れ歯は、歯をすべて失った場合に、見た目や噛む機能を補うための代表的な治療法です。
総入れ歯を装着することで、発音が改善され、会話にも自信が持てるようになります。
また、しっかり噛めることで、食事を楽しめるようになり、全身の健康状態にも良い影響を与えるでしょう。
この記事では、総入れ歯の特徴や種類、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
ご自身に合う入れ歯選びのため、参考にしてください。
すべての歯を失ってしまった場合、見た目や口腔機能を回復するための治療法として、総入れ歯またはインプラントのいずれかを選択することになります。
総入れ歯にはメリット・デメリットがあるため、健康状態やライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
総入れ歯のメリットは次の通りです。
保険を使って作ることができる
活舌の改善が期待できる
身体への負担が少ない
詳しくご紹介します。
総入れ歯は健康保険を使って作製することができます。保険診療(3割負担)の場合、1~3万円の自己負担額で作製できるため、経済的な負担が比較的少ないことが大きなメリットです。
そのため、初めて総入れ歯を検討される方や、費用をできるだけ抑えたい方にとっては、非常に取り入れやすい治療法だと言えます。
一方、見た目の自然さや、より快適な装着感を求める場合には、使用する素材や構造にこだわった自費診療(保険適用外)の入れ歯を選択することも可能ですが、費用が高額になるため、注意が必要です。
なお、保険診療で入れ歯を作製してから6ヶ月間は、原則として再作成できないというルールがあるため、その点も注意する必要があります。
歯をすべて失ってしまうと、発音が不明瞭になり、会話が聞き取りにくくなることがありますが、総入れ歯を装着することで、失われていた歯の位置や高さを補い、舌の動きが安定します。その結果、発音が改善され、会話がしやすくなるというメリットがあります。
特に、人前で話す機会の多い方や、接客業の方におすすめです。
また、総入れ歯が合っていない場合、喋りにくく感じることもありますが、適切な調整によって軽減することができます。
総入れ歯は、歯ぐきに密着させて使用する義歯で、あごの骨に人工歯根を埋め込むインプラント治療とは全く異なり、外科的手術の必要がありません。そのため、持病がある方や、体力的に手術を受けることが難しい方、また、麻酔や痛みを伴う治療に抵抗がある方でも安心して使用していただけます。
総入れ歯には、いくつか注意すべきデメリットもあります。入れ歯を快適に使用するため、特徴をしっかり理解しておくことが大切です。
以下に、総入れ歯を検討する際に知っておきたい主なデメリットを挙げてみました。
味や食感が変化することがある
安定していないと外れることがある
定期的な手入れが必要
一つずつ解説します。
総入れ歯は、装着時に上あごを広く覆うような形になるため、食べ物の温度や味を感じにくくなる場合があります。特に、保険適用の総入れ歯は、素材がプラスチック(レジン)製のため厚みがあり、より味や食感が変化しやすい傾向にあります。
ただし、保険適用外の総入れ歯は、金属やシリコンなどの薄くて丈夫な素材を使用し、密着性や装着感を高める工夫がされており、味や食感への影響を最小限に抑えることができます。
総入れ歯は、歯ぐきに密着させて使用するため、ぴったりと合っていない場合、食事や会話の際に、外れることがあります。総入れ歯の土台となるあごの骨が、歯を失ったことで徐々に痩せていくためで、入れ歯安定剤を使用したり、歯科医院で定期的な調整やリベース(裏打ち)をすることで改善できます。
総入れ歯は、装着したままにしておくと、細菌が繁殖し、口臭や口腔内の炎症の原因になることがあります。そのため、使用後は外して水洗いするなど、毎日の手入れが大切です。
また、入れ歯は使っているうちに合わなくなることもあるため、定期的に点検や調整を受ける必要があります。
総入れ歯の手入れは特別難しいものではなく、今までの歯磨きの習慣や歯の定期検診と同じような感覚で気軽に続けていただければ良いでしょう。
保険適用内の総入れ歯は、費用の一部を健康保険でまかなえるため、患者さんの負担額が抑えられるのが大きな魅力です。国が定めた基準に基づいて統一されており、使用できる素材や構造に制限がありますが、基本的な機能は満たしています。
以下で、費用の相場やメリット・デメリットについてもご紹介します。
保険適用内の総入れ歯の費用相場は、上下額どちらか一方で1~2万円程度です。費用を抑えたい方におすすめです。
保険適用内の最大のメリットは、費用を抑えながら必要な機能を満たした入れ歯が作製できることです。全国どこの歯科医院でも同じ基準で治療を受けられ、自由診療の入れ歯に比べ、比較的短期間で完成することも魅力の一つです。
保険適用内の入れ歯は、使用できる素材や構造に制限があるため、口腔内の違和感があり、装着時に不快感を感じることがあります。特に初めて装着する場合は、入れ歯の厚みや硬さに慣れるまで時間がかかるかもしれません。歯科医と相談しながら細かい調整を重ねていくことで、徐々に快適に使えるようになっていきます。
保険適用内の入れ歯によく使用される「アクリルレジン」という樹脂素材のほか、強度を補うための補強材や、裏層材などについてもご紹介します。
保険適用の総入れ歯では、主にアクリルレジンというプラスチック素材が使用されます。義歯床(歯ぐき部分)と人工歯のどちらにも使われており、軽くて加工しやすいため、修理や調整にも柔軟に対応できます。
ただし、プラスチック素材は着色しやすく割れやすいため、耐久性や審美性では自由診療の入れ歯にやや劣る場合もあります。
入れ歯の割れやたわみを防ぐために、義歯床(歯ぐき部分)の内側に金属製のワイヤーや補強材が使われる場合があります。症例によって使用の有無が異なるため、歯科医師にご相談ください。
入れ歯を装着した時の痛みや不快感を軽減するため、歯ぐきに接触する部分にやわらかい材料(ソフトライナー)を敷くことがあります。一時的な対処法であるため、使用の判断は状態によって異なります。
自由診療の入れ歯は、患者さん一人ひとりの口腔内の状態や希望に合わせて素材を選び、自由にカスタマイズすることができます。保険適用内では使用できない高品質な素材や構造も選択できるため、見た目や快適性を重視したい方に人気があります。
費用の相場と特徴を以下にまとめました。
自由診療の総入れ歯の費用相場は、使用される素材や作業工程によって大きく異なります。上下どちらか一方で10万円以上になるため、事前の確認が必要です。
自由診療のメリットは、高品質の材料や最新の技工技術を用いることで、より薄く、装着時の違和感を最小限に抑えた入れ歯を作製できる点です。そのため、食事の際には温度や味を感じやすく自然な食感に近づけることが可能になります。
自由診療のデメリットは、使用する素材や技術の精度が高くなるため、費用が高額になりやすいことです。保険診療と比べ制限が少なく、高品質な材料を使用し、オーダーメイドで精密な入れ歯を作製できます。
自由診療では、使用する素材に保険適用のような制限がないため、選べる素材は多岐にわたります。装着時の違和感を軽減したい方には軽くて強度の高い金属床、見た目を重視する場合は樹脂素材がおすすめです。さらに噛み心地の良さを求める方には弾力性のあるシリコン素材など、希望やお口の状態に応じた選択が可能です。こうした自由度の高さは、自由診療の大きな魅力といえるでしょう。
金属床は、プラスチック素材に比べて薄く作製できるため、口腔内にしっかりと密着しやすいのが特徴です。装着時の違和感が少なく、会話や食事の際にも支障がなく快適に使用することができます。
ポリアミド系のナイロン材料は、優れた耐久性を持ち、摩耗しにくいのが特徴です。柔軟性があり強度も高いため、長期間使用しても形状や機能を維持します。軽量で割れにくい特性があり、口腔内の使用に適しています。また、金属を使わないため見た目も自然で、金属アレルギーの心配がない点もメリットです。
入れ歯にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や価格が異なります。ご自身のライフスタイルやご予算に合わせて最適なものを選ぶことが大切です。
ここでは、おもな総入れ歯の種類について詳しくご紹介します。
レジン床義歯
コバルトクロム床義歯
チタン床義歯
レジン床義歯は床(歯ぐきに接する部分)がアクリルレジンという歯科用プラスチックでできている入れ歯です。保険適用内で製作できるため、多くの方に選ばれています。
以下に特徴をまとめました。
保険が適用されるため、経済的負担が少ないことが最大の魅力です。経済的負担を軽減しつつ、基本的な機能を満たしています。
素材の性質上、使用するうちに変形や変色が起こりやすく、耐久性や審美性では自由診療の入れ歯に劣る場合もあります。
コバルトクロム床義歯は、土台となる床にコバルトクロム合金を用いた自費診療の入れ歯です。
上顎の場合は、金属が口蓋(上あごの天井)を薄く覆うため温度が伝わりやすく、冷たい飲み物や温かい料理の温度変化を感じ取りやすい点が大きなメリットです。さらに、樹脂床よりも薄く作れるため発音や装着感への影響も少なく、噛んだときの安定感も向上します。
一方、下顎では金属床が主に舌側に配置されるため、舌の動きを妨げにくく、装着時の異物感を軽減できるのが特徴です。床が薄いぶん唾液や食べ物の温度も自然に感じられ、食事や会話の快適さが高まります。
保険適用外のため費用は高めですが、樹脂製義歯の厚みや違和感が気になる方、保険の入れ歯で満足できなかった方には検討する価値の高い選択肢です。
金属の中でも特に強度の高い「コバルトクロム合金」を使用しているため、薄くても壊れにくく、耐久性があります。
コバルトクロム合金には、アレルギー反応を起こす可能性のある金属が含まれています。
金属アレルギーの既往歴がある方は、アレルギーテストを行うことをおすすめします。事前に歯科医師にご相談ください。
チタンは生体親和性が非常に高い人体に優しい金属です。軽くて強度が高いため、装着時の違和感が少ないのが特徴です。
金属床は熱伝導性が良いため食べ物の温度が伝わりやすく、快適に食事を楽しむことができます。
チタンは金属アレルギーのリスクが極めて低く、アレルギー体質の方にも適した金属床入れ歯です。
チタンは硬くて丈夫な反面、破損したり、表面が徐々に粗くなり、周囲の軟組織や粘膜を傷つけてしまう恐れがあります。
そのため、定期的なチェックやメンテナンスが不可欠です。
この記事では、総入れ歯のメリット・デメリットや費用相場についてお伝えしました。
総入れ歯は、保険内治療と自由診療どちらでも作成可能です。
素材やデザインは多種多様です。
それぞれの特徴を理解したうえで、歯科医師と相談して選択してください。
総入れ歯には、保険適用のものから自費診療のものまで、さまざまな種類があります。それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、見た目や使用感、費用、アレルギーの有無など、ご自身のライフスタイルやお口の状態に合わせて選ぶことが大切です。長く快適に使うためには、定期的なメンテナンスも受けることも重要なポイントです。
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